三ツ木勝巳
日本最大級の陶磁器販売イベント、有田陶器市が29日、佐賀県有田町で幕を開けた。JR上有田駅から有田駅周辺までの通り沿いを中心に焼きもの店約420店がひしめく。今年はコロナ禍から“完全復活”。4年ぶりに実施予定だったパレードは雨で中止になったが、食べ歩き規制などもなくなり、早朝から人気の「朝がゆ」を求める行列ができた。有田商工会議所によると初日の人出は約12万人で、昨年の15万人をやや下回った。5月5日まで。
軒先やテントにもぎっしりと陶磁器が並び、大勢の焼きものファンが傘や雨具で雨をしのぎながら、好みの焼きものや掘り出し物を見て回っていた。
2020、21年はコロナ禍で中止となり、昨年は感染対策を徹底して開催した。今年は検温をやめ、マスク着用も個人の判断となったが、多くの人はマスク姿だった。
好きな作家がいて毎年楽しみにしている福岡県の主婦角田満子さん(50)は「昨年は2日目なのに売り切れ。きょうは雨ですが、初日の早い時間に来たかった。これから見に行くのが楽しみです」。一緒にきた友人の目利きで掘り出し物の豆皿を手に入れることができた。
今年は、干支(えと)が描かれた碗(わん)を持ち帰ることができる「朝がゆ」も再開。会場前には長い行列ができ、販売開始30分前の午前5時半に配った300食分の整理券が瞬く間になくなった。
主催する地元の皿山商店会の手塚英樹会長(72)は「毎年会っていた顔と久しぶりに会うことができました。喜んでもらえることが何より」と話した。期間中は毎日開催する。(三ツ木勝巳)
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Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
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