北朝鮮によるミサイル発射の影響とみられる朝鮮学校生徒への暴行などの事件が相次いでいるとして、朝鮮学校の教員や支援団体が18日、東京都千代田区の法務省を訪れ、ヘイトクライム(憎悪犯罪)の防止を政府に求めた。
全国朝鮮学校校長会によると、日本上空を通過した4日朝のミサイル発射後、8日までに6校に脅迫や抗議の電話などがあった。4日夕には東京朝鮮中高級学校の中級部(中学)生徒がJR埼京線車内で「お前、朝鮮学校の生徒だろう。日本にミサイルを飛ばすような国が高校無償化とか言っているんじゃねえよ」と威嚇され、足を踏まれる暴行を受けたとして、警視庁に被害届を出したという。
支援者らは18日、法務省人権擁護局に対し「被害を止めるため『政府としてヘイトクライムは許さない』との表明を」と要請した。担当者からは「ヘイトスピーチが許せないのは同じ思い。今日の話を受けとめて対応を検討します」との返答があったという。
昨年以降、在日コリアンが多く住む京都府宇治市のウトロ地区や名古屋の韓国学校で放火事件が発生。9月には、東京都北区のJR赤羽駅で在日コリアンに対する差別的な落書きが見つかったことも法務省に報告したという。(編集委員・北野隆一)
Source : 社会 – 朝日新聞デジタル