朝5時半のマクドナルド、ありがとう店員さん レシートに残した言葉

 2018年12月の寒い朝、漫画家の大塚みちこさんは京都駅にいた。

 関東から夜行バスで到着したのが午前5時ごろ。

 次の予定まで4時間ほどあったので、駅周辺の店に入って漫画や日記を書こうと思っていた。

 が、どこの店も開いていない。

 日本有数の観光地だから1軒ぐらいは……と思っていたが当てが外れた。

 寒さに震えながら歩き回って見つけたのが、ハンバーガーチェーンのマクドナルドだった。

 まだ開店していなかったが、明かりがついていて準備中のようだった。

 スマホで営業時間を調べたら、5時半オープンとなっていた。

 近づいてみると、開店待ちで並んでいる人たちがいたので、自分も列に加わった。

 「おはようございます! 店内でお召し上がりですか?」

 店に入り、聞き慣れた元気のいい接客を受けてホッとした。

 こんなに暗くて寒い朝から働いてくれている人がいる。

 そのことが、ありがたかった。

 出社前にごはんを食べたり、化粧をしたりと準備もあるし、何時ぐらいに起きてるんだろう。

 開店直後から商品を提供できるように、ポテトを揚げる機械の準備とかも必要だよね。

 そんなことを考えながら、ソーセージマフィンとハッシュポテトをほおばった。

 しばらくして店員さんが、近くの席に座っていた客に「お待たせしました、コーヒーです」と商品を持ってきた。

 「チッ、遅いねん。はよ持ってこいや」

 自分が言われたわけではなか…

Source : 社会 – 朝日新聞デジタル

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