高嶋将之、山口啓太
札幌市の女性ら3人に新型コロナウイルスワクチンを接種したと偽り自治体から接種委託料を詐取したとして逮捕、起訴された「王子北口内科クリニック」(東京都北区)院長の船木威徳被告(51)が、別の患者に関しても同様に偽って委託料をだまし取ったとして、警視庁は船木院長を3日に再逮捕する方針を固めた。捜査関係者への取材でわかった。
捜査関係者によると、船木院長は昨年10~12月、同クリニックを訪れた愛知県稲沢市に住む患者計3人について、ワクチン接種をしたとする虚偽の予診票(接種記録)を作成し、同市から接種委託料計約1万4千円を詐取した疑いがある。
ワクチンは住民票を置く市区町村で接種を受けるのが原則だが、同クリニックでは昨年7~12月末に13都道府県の計約230人に接種しており、大半が区外の住民だった。同庁は、ワクチンを接種しないで接種済証がほしい人たちの要望に応える形で、接種の偽装を繰り返したとみている。
船木院長はこれまでの調べに「ワクチンは危険だと思っていた」と接種に否定的な供述をしており、ワクチン接種を希望する患者に対しても「生理食塩水を打ったことがある」と話しているという。(高嶋将之、山口啓太)
Source : 社会 – 朝日新聞デジタル