北海道は5日、新型コロナウイルス感染症対策本部会議を開いた。この日札幌市では新規感染者数が昨年7月11日以来、約1年4カ月ぶりにゼロになり、道内の感染状況は今年になって最も低い水準で推移している。一方、旭川市では飲食店でのクラスター(感染者集団)の発生が続いており、道は感染症が流行しやすい冬を前に注意を呼びかけている。
旭川では国の基準の「感染急増」の状況に迫っており、道は国に専門家の派遣を依頼した。道内では感染状況は落ち着いているが、今後は冬場のインフルエンザの流行と重なる可能性も指摘され、予断を許さない状況だ。
道内全体では5日、新たに13人の感染者が確認された。死者はいなかった。5日時点の人口10万人あたりの新規感染者数は週合計で1・3人。4日時点の病床使用率は0・8%、重症者用の使用率はゼロで減少傾向が顕著だ。
札幌市では5日の新規感染者数がゼロ、同日時点で残るクラスターも、収束が続いて昨年4月10日以来約1年7カ月ぶりのゼロに。鈴木直道知事は会見で「札幌市は人口が多く、大きな繁華街も抱えている。接触の機会が多く感染リスクが高い中でゼロになったのは、市民や札幌に滞在する方々の力添えがある」と述べた。
一方、再拡大の火種はなおくすぶる。旭川市保健所は5日、市内で12人の新規感染者を確認したと発表。新たなクラスターが繁華街「さんろく街」のカラオケ設備のある飲食店で発生し、客・従業員計6人が感染した。同市での飲食店のクラスターは10月26日以降で4件目。
市保健所によると、10月1…
Source : 社会 – 朝日新聞デジタル