自民党の杉田水脈(みお)衆院議員のブログへの投稿で人種差別を受けたとして、大阪府の在日コリアンの女性ら3人が法務省に救済を申し立てた問題で、同省が杉田氏の投稿3件を「人権侵犯」と認定したことがわかった。同省から18日に説明を受けた女性側が、朝日新聞の取材に明らかにした。
女性らは2016年の国連会議に参加した際、杉田氏は自身のブログに女性らの写真とともに、「チマ・チョゴリやアイヌの民族衣装のコスプレおばさんまで登場」「存在だけで日本国の恥晒(さら)し」などと投稿し、その後撤回した。
女性側によると、同じ趣旨の投稿がフェイスブックやツイッター(現X)にもされ、同省はこの3件を人権侵犯と認定し、杉田氏に人権を尊重するよう啓発したと説明したという。同省は杉田氏の投稿を取り上げた複数のネット記事も人権侵犯と判断し、プロバイダーに削除を要請した。
杉田氏の投稿を巡っては、札幌法務局も人権侵犯と認定。杉田氏はその後、党の環境部会長代理に起用されている。
申立人の女性の一人は「人権侵犯と認められたことは安心したが、党の要職に置く自民党の判断は問題だ」と批判。代理人の金英哲弁護士は「票集めのためにヘイトスピーチに近い発言をする議員もいる。今回の同省による認定が一定の歯止めになるのではないか」と話した。(山本逸生)
Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
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