吉沢英将
低気圧や前線の影響で、16日にかけて宮城県などで記録的な大雨となった。気象庁によると、同県大崎市(古川)では、昼前までの24時間に過去最多の239・0ミリの雨が降り、平年の7月1カ月分の降水量(169・9ミリ)を上回った。河川の氾濫(はんらん)や浸水被害が相次いだ。
東北以外の全国各地でも大雨となった。16日夕方には、島根県隠岐の島町、岡山県鏡野町付近で1時間に約100~110ミリの猛烈な雨が降ったとみられ、気象庁は記録的短時間大雨情報を発表した。
同庁では奄美地方を除く九州・山口で集中豪雨をもたらす「線状降水帯」が15日夜から16日午前にかけて発生する可能性があると発表したが、同庁の基準を満たすような線状降水帯は発生しなかった。「暖かく湿った空気の流入が、想定よりも分散していたとみられる」と担当者。ただ、宮崎県えびの市で明け方までの24時間に301・0ミリを観測するなど大雨となった。
西日本では16日夜遅くにかけ、東、北日本では17日にかけ、引き続き大雨となる見通し。17日午後6時までの24時間に予想される雨量は、いずれも多いところで、東海、関東甲信、北海道150ミリ▽近畿、北陸、東北100ミリ▽中国80ミリ。同庁は土砂災害などに警戒を呼びかけている。(吉沢英将)
Source : 社会 – 朝日新聞デジタル