東京―仙台・高崎間、新幹線終日運休 架線150メートル垂れ下がる

 23日午前9時58分ごろ、東北新幹線上野―小山間と上越・北陸新幹線上野―熊谷間で停電が発生し、東京駅と仙台、新潟、長野各駅間で上下線とも運転が止まった。同日午後には、復旧作業に向かった作業員が感電する事故も発生。各新幹線の東京―仙台間と東京―高崎間は終日運休した。JR東日本は、24日始発からの運転再開をめざす方針という。

 JR東によると、大宮―上野間の線路を確認したところ、さいたま市中央区内の上り線で列車に電気を送る架線が約150メートルにわたって垂れ下がり、架線を支える金具が数カ所壊れていた。また、停電発生時に現場にさしかかった金沢発東京行き「かがやき504号」は屋根の上にあるパンタグラフが2カ所とも壊れ、自走できない状態となっていたという。

 JR東は架線に不具合があった区間にかがやき504号が入ったために異常な電流が流れ、送電がストップしたとみて調べている。

 停電により、東京―大宮間で上下計4本の列車が立ち往生。さいたま市中央区付近の高架橋上に停車したかがやき504号では、停電発生から約3時間後の午後0時50分ごろから、乗客約360人にはしごを使って線路に降りてもらい、JR社員が非常階段で地上まで誘導した。下り3本はいずれも上野駅までバックして戻り、乗客を降ろした。

 午後2時40分ごろには、復旧作業のために高架橋上を移動していた50代の男性作業員が感電する事故が発生。この作業員から火の粉を払おうとした別の男性作業員もけがをし、ともに救急搬送された。埼玉県警によると、男性1人が全身に大やけど、もう一人は両手にやけどを負ったという。JR東によると、搬送時は2人とも意識があったという。(細沢礼輝、野口駿)

【動画】駅間で立ち往生した新幹線=遠藤雅彦撮影

Source : 社会 – 朝日新聞デジタル

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