7月19日、東京都内で新たに188人が新型コロナウイルスに感染していることが確認され、4日ぶりに200人を下回った。 そうしたなか、キャスターの辛坊治郎は16日、ニッポン放送「辛坊治郎 ズーム そこまで言うか!」に出演し、新型コロナウイルス感染症対策への国と東京都の温度差について、自身の分析を論じた。
総理大臣の権限がほぼゼロの緊急事態宣言
東京都の小池都知事が7月15日に会見し、新型コロナウイルスの都内の警戒レベルを、最も深刻な「感染が拡大していると思われる」に引き上げたことを発表した。 辛坊)なぜ政府は緊急事態宣言をあまり出したくないのか。前回、緊急事態宣言を出した経緯から考えますと、政府の本音は出したくはなかった。やはり学者や東京都知事、マスコミにも煽られ出さざるを得なかったという部分があります。そもそも緊急事態宣言を政府が出したくない理由ですよね。 ひとつは緊急事態宣言というのは名前は仰々しいですが、総理大臣ができる権限というのは、時間、地域を決めて知事に指示をするというだけで、何ができるのかという具体的な権限がゼロに近いです。現実に総理大臣の権限がゼロなのに、宣言だけ出させられ責任を取らされるのはいやだよな。というのが本音としてあります。いまの法律上の新型インフルエンザの特措法による緊急事態宣言というのが、あまりに力がなさすぎなので、こんなものを出しても出さなくてもたいして関係ないのではないのかというのが本音の部分であります。これは、これからお話しする本題とは別の前段としてあります。
興奮状態になった知事やマスコミに煽られて緊急事態宣言を出した政府
辛坊)では、本題の話ですが、政府が新型コロナウイルス感染症について本音ではどう思っているのか。知事は普段は目立たないのでこうしたときこそ出番だと、前面に出ていきますね。学者も感染症学者といのは、一生のうちにこうして頑張れるチャンスが一回あるかどうかです。私たちの出番だと思った部分があるのでしょう。ある意味、人によっては暴走してしまった人もいますし、冷静な人もいます。しかし、どの感染症学者にとっても一生に一度あるかないかの見せ場が回ってきたので、興奮状態になってしまった。知事やマスコミも興奮状態になってしまったのです。そして、政府は煽られ宣言は実行力があまりないと思いながらもそうなれば緊急事態宣言を出さざるを得ないですよね。しかし、大阪大学の教授が検証したように緊急事態宣言を出しても出さなくても関係はなかった。実際の感染者数は緊急事態宣言を出したからといって、大幅に下がったということはなかったということがありますね。
Source : 国内 – Yahoo!ニュース