東京ドームシティで「絶叫系」を拒んだ親友　僕を変えた仲間の一言

　野球部の黒ちゃんこと黒羽悠希さん（15）と、吹奏楽部のかいちゃん、美術部のだいちゃん。性格も個性も異なるけれど、なぜか仲が良く、いつも一緒にいる福島県いわき市立小名浜第二中学校の3年生男子3人組の、小さな物語から生まれた「ことば」。

　昨春の修学旅行で「東京ドームシティ　アトラクションズ」に行った。5人ほどの行動班に3人はいた。海賊船が激しく前後に揺れる「絶叫系」の乗り物に乗ろうということになった時、ひとり「乗らない」と言うかいちゃんに、「これぐらい乗れるだろ」と黒羽さんは言った。

　入場前から「絶叫系は無理」と言っていた、かいちゃん。そのかたくなさがかんに障り、つい、きつい口調に。短気を自覚する黒羽さんにとっては、幼稚園から一緒のかいちゃんとの、今までと同じようなやりとりのはずだった。

　みんなが海賊船へ歩き出した…