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東京都内で2日、新たに確認された新型コロナウイルスの感染者は107人に上りました。100人以上となるのは、大型連休中の5月2日以来です。年齢別でみると、20代が37人と最多。感染経路がわかっていない人は45人で、全体の4割以上になります。
東京都福祉保健局長:「この状況が仮に4週継続した場合、接触歴等不明の新規陽性者が約6倍程度に拡大する可能性があることなどから『感染が拡大しつつあると思われる』とのコメントを(専門家から)いただいた」 夜の街以外でも、じわじわと感染が広がっています。渋谷区にあるファッションビル『渋谷パルコ』は、テナントの従業員1人が感染していることが確認されたため、2日午後3時から全館臨時休業すると発表しました。夜の街でも、警戒が必要な状況が続いています。
小池知事:「『夜の街要注意』特に新宿エリア、池袋エリアにおけるガイドラインを遵守している店もあるので、それらを除いて夜の街には注意をいただきたい」
感染拡大の警戒地域として、名前が出るようになった池袋。豊島区では1日から、事業者が換気や座席間隔などで感染防止対策が取られていることを写真とともに申請。区に“安全な店”だと認定されれば、認定ステッカーがもらえるという新しい対策を始めたばかりでした。カフェ『バル・デル・グーフォ』の谷口英生オーナーは、経営する2店舗のうちの1つを緊急事態宣言中に閉店。残った店だけは守り抜こうと、いち早く申請した矢先に、都内の感染状況が悪化しました。
カフェ『バル・デル・グーフォ』の谷口英生オーナー:「(新型コロナと)うまくお付き合いしていかなきゃいけないなか、どういう体制を取れるのかを考えながら、これからも営業していかないといけない」 厚生労働省が先月、都道府県に示した文書では、直近1週間で、人口10万人あたりの感染者数が2.5人以上となったら、自粛などの要請を行うタイミングとしています。ところが、東京では、先月29日に2.5人を超えていて、2日は3.28人にまで跳ね上がっています。北海道大学の西浦博教授の推計では、2.5人に達してから7日後に自粛要請をした場合、東京では、ピーク時に入院患者が3200人近くになるとしています。ただ、すぐに自粛要請をすれば、その数は半数以下に抑えられるといいます。
国立国際医療研究センターの大曲貴夫国際感染症センター長:「協力要請が遅くなったりすれば、経済医療への影響が大きく、また収束までに時間もかかると書かれている。私たちはちゃんと認識している。3月ごろと違い、現在は検査体制も変わってきている。色々な新たな取り組みがあるので、その中の数字なので、そこを慎重に解釈していきたいと思っている」
菅官房長官:「現在の感染状況などを照らし、ただちに再び緊急事態宣言を発出する状況に該当するとは考えていない」 国会では、感染拡大への政府の対応が問われました。政府は、緊急事態宣言の再発令について「オーバーシュートの予兆が見られる場合には迅速に対応する」との方針を定めています。
無所属・芳賀参院議員:「まさに今、オーバーシュートではないか。予兆が見られるのでは」
加藤厚生労働大臣:「私どもも懸念すべき状況ということで、注視はさせていただきたい。引き続き、東京都の状況について、よく連携を取りながら対応したい」
加藤大臣は、感染爆発の兆しがあるのかどうか明言を避けました。 西村経済再生担当大臣は2日夕方、小池知事と意見交換しました。
西村経済再生担当大臣:「しっかりと感染防止策を講じて、経済活動との両立を図っていく。これができないなら、もう経済活動できない。感染が広がるだけ。もう誰も緊急事態宣言とかやりたくない。休業もやりたくないでしょう。だから感染防止策を、今からしっかりと取って、みんなが努力をしないと、このウイルスには勝てない。また同じようなことになる」 ※テレビ朝日の都庁担当・前田万里奈記者の報告です。 複数の都の職員は「経済活動を再開させたので、いずれ100人を超えるのは想定していた。ただ、1日の67人から一気に107人に急増したことは驚いている」とショックを隠せない様子でした。国が対策を取るべきという指標、つまり『10万人当たり2.5人以上』を4日連続、超えています。指標は作られた4月ごろは、高齢者を含め、幅広い年代で感染者が確認されていて、重症者も毎日のように出ていました。しかし、最近は重症者がゼロの日が多く、2日も107人の感染者に対し、重症者はいませんでした。こうした理由などから、直ちに、この指標によって何らかの対策を打ち出すことは、今のところ考えていないといいます。
Source : 国内 – Yahoo!ニュース
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