東京都目黒区は、目黒三田通りを中心に東部地区地域交通バス・通称「さんまバス」の実証運行を26日に始める。地元の町会などと検討して実現した。31日までは無料で乗れる。
ルートは、目黒区総合庁舎前から東京共済病院、厚生中央病院、恵比寿ガーデンプレイスなどを経由し、目黒駅前で折り返す。
落語「目黒のさんま」の舞台となる茶屋坂やさんま祭りの開催地を走ることから「さんまバス」と名付けた。区の紋章と同じ江戸紫色がベースの車体には、サンマ柄の模様が描かれている。
目黒三田通りは公共交通の空白地域で、「坂が多い」「病院へ行くのが大変」などの声があり、目黒三田町会などがバス運行を要望。これを受けて東部地区交通協議会ができ、区や町会、バス事業者らがルートやバス停の場所などを検討してきた。
区内で営業している東急バスが、小型36人乗りのEV(電動)バスを購入して運行する。3台分計約1億円の費用は区のほか、国や都からの助成も合わせて全額補助される見込みだ。
東急バス担当者は「要員不足で路線新設は厳しい中、区との協力で地域の要望に応えられた。多くの方に利用頂くことが路線維持につながるので、地域に愛される足となれたら」と話す。
毎日午前8時半から午後4時45分まで運行する。26~31日は無料で、その後は中学生以上230円、小学生以下120円(現金、ICカードは115円)。3年間は実証期間とし、バス停の場所や利用状況、収支などを検証する予定だ。(中山由美)
Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
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