東京・銀座の会社員、海女になる 喜びは「原始的な暮らし」

 東京・銀座の会社員から海女へ転身した人がいる。上田茉利子(まりこ)さん(39)。海女は減少の一途をたどっているが、上田さんは一昨年夏に独り立ちして、アワビやナマコを採って生計を立てている。「原始時代から続いているようなシンプルな暮らしができて充実しています」

 志摩半島の東端、三重県鳥羽市石鏡(いじか)町。上田さんは41人いる海女のうちの1人。3月から12月にかけて、ワカメ、アワビ、サザエ、ナマコと、各漁期に合わせて1カ月に10~15日、海へ潜っている。

 昨夏は1日でアワビ7・7キロの水揚げがあった。水深2~6メートルで、アジロと呼ぶアワビが集まる岩場を見つけられる技量を身につけたからだ。

 見習いとして「先輩海女」に連れられ、初めて潜ったのは3年半前。泳ぎに自信はあったものの、海面に浮いているだけで気分が悪くなり、吐いた。怒られてばかり。最初はウニとトコブシが3個ずつ採れただけだった。

 「採るこつを地道に教わるう…

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Source : 社会 – 朝日新聞デジタル

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