東京五輪・パラリンピック会場として東京都が建て、今はライブなどが催される有明アリーナ(江東区)で地元住民の苦情が絶えない。周りには、タワーマンションや保育園もある住宅地がある。東京大会を意識して立地を決めた経緯も影響しているようだ。
ハザードランプを点滅させた路上駐車の車、車、車……。確認できただけでアリーナ周辺に百台超。千葉や横浜など県外ナンバーも多い。バス停前に止まった車に路線バスが激しくクラクションを鳴らしている。
先月、米人気グループ「バックストリート・ボーイズ」のライブがあった日の午後8時半ごろ、アリーナ周辺は人と車で埋まっていた。駐車場がなく、アリーナの運営会社「有明アリーナ」(同区)は公共交通機関の利用を呼びかけているが、浸透していないようだ。
徒歩10分の最寄り駅の「ゆりかもめ」有明テニスの森駅から都心の新橋駅まで25分。「電車もバスもアクセスが悪いのでタクシーを呼ぶしか……」(兵庫県の60代女性)。多数のタクシーも渋滞に拍車をかけていた。
マンション敷地内で用足す観客まで…
「週に何度もトラブルが起き、住民は迷惑している」。近くの七つのマンションからなる「有明マンション連合自治会」の増田みどり会長は険しい表情で言う。「マンション内への侵入やバイクの無断駐車もある。敷地内で用を足す客までいた」。影響の程度は客層によって変わるという。
アリーナは2019年に総工…
Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
Leave a Comment