大手教科書会社「東京書籍」が、昨年4月から使われている同社発行の高校用教科書「新高等地図」について、約1200カ所を訂正したことがわかった。文部科学省の教科書検定に合格して販売された後に、これほど多くの箇所を訂正するのは異例だ。
同社によると、訂正の内訳は、索引と地図で地名表記が異なるものなどが約600カ所、索引にある掲載ページが実際のページと違うものなどが約400カ所、地図上の位置の間違いなどが約50カ所。ウクライナの首都の表記を「キエフ」から「キーウ」に改めるなど、国際情勢の変化による地名表記変更も約150カ所あった。
この教科書は今年度、全国に約3万6千冊配布されていた。昨年4月に教員から指摘があり、誤りが発覚。希望した学校に訂正版を約2万5千冊配ったといい、さらに希望する学校が出た場合も配布する方針。
同社は訂正の原因について、コロナ禍で在宅勤務となったことで十分な校閲作業ができなかったことなどを挙げている。同社は「誤りが残ったままの教科書を販売してしまい、大変申し訳ありません」とコメントしている。
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Source : 社会 – 朝日新聞デジタル