東京理科大経営学部の教授が、他人の論文を盗用、改ざんしていたことがわかった。この教授は大学の求めに応じて論文を取り下げ、昨年3月に退職した。同大は「研究倫理の一層の徹底を図り、不正行為の防止に努めてまいります」とコメントした。
同大や文部科学省によると、元教授は、他の研究者の論文を無断で流用して論文を作成し、学会誌上で発表。その際、流用元の論文にある研究データを一部改ざんしたという。元教授の論文と流用元の論文は、仮説など多くの箇所が一致していた。元教授は、関連する論文をもう1本発表しているが、内容が本質的に同じで、引用表示もなされておらず、これについては二重投稿にあたるという。
2016年9月に告発があり、17年1~12月、大学が設置した調査委員会が、元教授や関係者を調査して不正を認定。元教授の不服申し立てを受け再調査も実施したうえで、昨年7月、文科省に報告した。
同大の規定によると、研究不正を認定した場合は氏名を公表するが、今回は非公表。その理由について同大は「本人が退職勧奨に応じており、実質的に十分な制裁が行われたと理解したため」と説明した。(宮崎亮)
Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
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