東京都は9日、子ども向けの遊び場や文化活動拠点として使われた旧「こどもの城」(2015年閉館、渋谷区神宮前5丁目)を改修し、「都民の城」として活用する計画の実施を見直すことを明らかにした。新型コロナウイルスの感染拡大前に作られた計画のため、新たな視点を取り入れる必要があると判断した。
施設は現在、新型コロナ患者の「酸素・医療提供ステーション」として利用されているが、今回の決定でステーションとしての活用後、取り壊す可能性が強まった。今後は有識者らからなる検討会が周辺都有地4・5ヘクタールの効果的な活用法を議論する。都は「ポストコロナのまちづくりに向けた新たな視点を取り入れ、都民の城が目指す理念を生かしていく」としている。
旧こどもの城は1985年に国立総合児童センターとして開館。地上13階、地下4階建てで、都が19年9月に土地と建物を525億円で国から買い取った。都は建物を改修して活用しようと20年2月に基本計画を公表。「子どもをはじめとした都民が交流・成長できる場」を目指すとしていたが、その後新型コロナの感染が拡大。有識者らが状況変化を受けた見直しなどを議論していた。(釆沢嘉高)
Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
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