全国で相次いだ強盗事件のうち、東京都狛江市の住宅で住人が殺害され高級腕時計などが奪われた事件で、警視庁が22日午前、いずれも埼玉県の野村広之容疑者(52)を強盗殺人容疑、福島聖悟容疑者(34)を強盗殺人幇助容疑でそれぞれ逮捕したことがわかった。警視庁は、他にも関わったメンバーや男らに指示を出した人物がいるとみて捜査を進める。
捜査関係者によると、2人は今年1月19日、ほかのメンバーらとともに狛江市の住宅に押し入り、住人の大塩衣与さん(90)を殺害した上で、住宅内から高級腕時計や指輪を奪った疑いなどがある。
現場付近の防犯カメラには、不審なレンタカー2台が確認されていた。このうち1台は事件翌日に東京都足立区内で見つかり、車内からは大塩さん宅から奪われた腕時計のほか、大塩さんのものとみられる血痕がついた手袋が見つかった。車内にあった携帯電話には、「キム・ヨンジュン」と名乗る人物から大塩さん宅の住所が送られた形跡や、強盗事件への参加をめぐるやりとりが残っていたという。
狛江市の事件をきっかけに、全国各地で同様の手口の事件が相次いでいた疑いが浮上。これまで他の事件で逮捕した容疑者の供述や押収した携帯電話の記録などから、「ルフィ」や「キム」と名乗る人物がフィリピンから指示を出していたことなどが明らかになった。関連するとみられる強盗や窃盗事件では六十数人が逮捕されている。
警視庁は今月、フィリピンの入管施設に収容されていた日本人4人の送還を受け、逮捕。4人は60億円以上の被害を出した特殊詐欺グループの幹部らだったとされている。警察当局は、強盗事件を指示していた「ルフィ」や「キム」が、この4人の中にいる可能性があるとみている。
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Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
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