総務省の中枢幹部4人に対し、菅義偉首相の長男を伴って接待や会食を繰り返していた東北新社は、老舗の映像制作会社として知られる。12日には昨夏以前にも会食を重ねていたことが判明。放送行政を担う総務省幹部と放送業界の「なれ合い」の構図が浮かぶ。
東北新社は菅首相と同郷の秋田出身の創業者が1961年に創立。映画やテレビ、CMの制作で知られる老舗の映像制作会社だ。「千と千尋の神隠し」や「陰陽師」といった映画の制作にも携わっている。
ジャスダック上場で、売上高は2020年3月期で598億円。このうち衛星放送などのメディア事業は148億円を占める。
総務省が所管する放送事業は、80年代に映画専門の「スター・チャンネル」で参入。一昨年亡くなった創業者は業界の重鎮として知られ、衛星放送協会会長を務めた時期もあった。
ただ、90年代以降に放送の多チャンネル化とデジタル化が進む間、多くの衛星チャンネルは視聴世帯の獲得に苦戦した。さらにここ数年は4K放送への移行でも多額の投資を迫られるうえに、「ネットフリックス」などの動画配信サービスにも押されて厳しい経営環境が続く。
東北新社にとって、衛星チャン…
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Source : 社会 – 朝日新聞デジタル