東京大学(東京都文京区)前で昨年1月、大学入学共通テストの受験生ら3人を包丁で刺したなどとして、殺人未遂罪などに問われた当時高校2年の少年(19)=名古屋市=の裁判員裁判は17日、東京地裁で被告人質問があった。少年は「被害者や、現場に居合わせた受験生らにご迷惑をおかけしたことを後悔している」と述べ、改めて謝罪した。
弁護人や検察官の質問に答える形で事件に至る経緯も説明した。
高校受験、自分だけ不合格 銃自作も
被告によると、中学で成績が伸び始め、「勉強ができる」と認識して「傲慢(ごうまん)になり始めた」。だが、志望した県外の難関高に周囲が合格する中、自分は不合格になった。「自分だけ落ちた醜態が許せなくて、汚名返上という感じ」で、大学進学では最も偏差値が高い東大理科三類を目指すと宣言。ほぼ勉強だけの生活になった、という。
高2で成績は下がり、三者面談で学校から志望変更を勧められた。妥当と思う一方、「ここでやめるとバカにされる」と考えた。
事件の約2カ月前から「飛躍しすぎかもしれないが、切腹自殺を考えるようになった」。台所で包丁を腹に突き立てたこともあった。自作銃による自殺も考え、のこぎりやステンレスパイプ、銅線などを集めたが、材料不足で断念したという。
「人間として最悪になれば」
両親に相談しなかった理由を…
Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
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