東京電力の小早川智明社長は16日、政府が再稼働を目指す柏崎刈羽原発の地元、新潟県柏崎市と刈羽村の両首長を年始のあいさつのため訪れた。テロ対策の不備を受けた原子力規制委員会の追加検査が春にも終了し、再稼働へ準備が本格化する可能性もあるなか、慎重な発言に終始した。
年始のあいさつはコロナ禍前の2020年以来3年ぶり。岸田文雄首相が今夏以降の再稼働方針を示すなど、原発推進への政策転換を昨年末に正式に決めてからは初の訪問となった。
小早川社長は桜井雅浩市長との面会で、テロ対策の不備の再発防止に関し「一つひとつの積み重ねによって、地元の皆さまに安心、信頼をいただけるような状況をつくれるのではないかと考えている」と述べるにとどめるなど、再稼働に言及することはなかった。桜井市長は「再稼働は喫緊の課題で、日本にとって非常に重要なことだ」とし、安全対策の徹底を求めた。
同原発では再稼働に必要な主…
Source : 社会 – 朝日新聞デジタル