松山刑務所の収容者3人投票できず 11月知事選、刑務官が書類偽造

 先月投開票された愛媛県知事選で、松山刑務所(愛媛県東温市)が投票権のある収容者3人の意思を確認せず、いずれも不在者投票できなかったことが分かった。刑務官は「投票を希望しない」との書面を偽造し、発覚を隠蔽(いんぺい)していた。同刑務所が20日発表した。

 松山刑務所によると、不在者投票は11月17日にあった。ところが投票日の20日に、投票権のある収容者1人が「投票したいのに希望を聞いてもらえなかった」と申し出た。刑務所が調べたところ、この1人を含む3人の意向を確認していなかったことが判明。受刑者ではない3人はいずれも知事選に投票できなかった。

 調査の過程で、担当する刑務官(30代)が2人分の意向確認の書面を偽造していたことも明らかになった。刑務官は刑務所の調べに「事務の疎漏を隠蔽するためだった」と証言。偽造を認めた。刑務官は自筆で「希望しない」に丸をつけ、収容者の名字を無断で記し、押印したという。

 松山刑務所の高野洋一所長は愛媛県庁で会見を開き、書面を偽造したことは「誠に遺憾」と謝罪した。一方で、投票の意向確認について高松矯正管区の担当者は「収容者の便宜を図るためにしていることであり、選挙権の侵害には当たらない」と説明した。

 同刑務所はこれまで、投票権…

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Source : 社会 – 朝日新聞デジタル

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