板橋区設置の喫煙所に住民反発 利用開始を延期(TOKYO MX)

 改正健康増進法の施行で、行政機関や病院などは7月1日から屋内が全面禁煙になりました。これを受け、東京・板橋区は区役所の隣に新たな喫煙所を設けました。ところが、利用の延期を余儀なくされる事態となっています。

 板橋区は法律の改正を受け、区役所の中の喫煙所を廃止し、隣接する土地に新たな喫煙所を設けました。しかし、喫煙所の排気口のすぐ先に地下鉄の出入り口となるエレベーターがあることから、駅の利用者が受動喫煙にさらされるとして、喫煙所設置に反対の声が上がりました。近隣住民らは6月26日、板橋区の坂本区長宛てに抗議文を提出したほか、区議会に2400人を超える署名を添え、撤去を求める陳情を提出しました。

 区は設置理由について「区役所周辺は路上喫禁煙地区に指定されているが、屋外でそのまま吸う人も多い。望まない受動喫煙を防ごうと、屋外に公衆喫煙所を設けることにした」(資源循環推進課・新井悟課長)と説明します。

 区は喫煙所の設置に当たってビラを作成し、周辺の住民や店に配布しましたが、隣接するビルのオーナーには直接説明していませんでした。これについてビルオーナーの小山整子さんは「テナントに『工事のお知らせ』という紙が、ゴールデンウイーク10連休の直前に配られ、私たちはその1枚を見せてもらって工事の計画を知った。事前に説明をもらっておらず、全く納得いかない」と話します。

 さらに、近隣住民が反対する理由は他にもあります。喫煙所のすぐ隣には、診療所や薬局、子ども向けの英語教室が入るビルがあります。英語教室を営む女性は「100人以上の子どもが通っている。何人かは地下鉄を使って通っているが、エレベーターを使って上がって来る。受動喫煙が確実に起きてしまうと思う」と語り、受動喫煙の子どもたちへの影響を心配しています。

 板橋区は当初、7月1日から喫煙所の利用を始める予定でしたが、9月1日以降に延期することを決めました。区は喫煙所の安全性を今後周知し、近隣住民に理解を求める考えです。



Source : 国内 – Yahoo!ニュース

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