小西孝司
柴犬(しばいぬ)たちが到着客を出迎える萩・石見(いわみ)空港(島根県益田市)のイベントが、話題を集めている。
柴犬は近隣自治体の飼い主らでつくる「益田柴犬育成会」(約30人)の飼い犬たち。益田市は、柴犬のルーツとされる1匹の犬が生まれた「柴犬の聖地」だ。
旧二川(ふたかわ)村(現・益田市美都(みと)町)で1930年、石州(せきしゅう)犬(島根県西部の地犬)の雄の猟犬「石(いし)」が生まれた。「石」は現在の島根県浜田市出身の東京の歯科医師に引き取られ、子孫を残した。世界中で愛される柴犬をさかのぼると「石」にたどりつくとされる。2019年、生家には「石」の石像や記念館ができた。
このことに、空港ビル管理会社「石見空港ターミナルビル」経営企画部長の西松基(もとい)さん(62)が着目。益田柴犬育成会の柳尾敦男会長(84)に協力を求め、6月から実現している。
柴犬たちは毎月第1、第3土曜日の午前、羽田からの到着便に合わせて、毎回10~15頭が出迎える。今では搭乗客だけでなく、柴犬好きも注目するイベントになっている。(小西孝司)
Source : 社会 – 朝日新聞デジタル