検察、期限当日に断念 特別抗告を見送った判断の内幕 袴田さん再審

 強盗殺人事件で死刑判決が確定した袴田巌さん(87)の裁判のやり直しが確定し、無罪となることがほぼ確実になった。「証拠捏造(ねつぞう)」の可能性まで指摘した東京高裁決定に不満を募らせていた検察は、なぜ断念を選択したのか。

 「法と証拠に基づいて慎重な検討を重ねたが、(特別抗告する)理由があるとの判断に至らなかった」

 東京高検の山元裕史・次席検事は20日夜に開いた臨時会見でそう語った。詳細な理由などは「差し控える」と繰り返した。

 「やばいという話は聞いていない」。13日の東京高裁決定前、検察幹部は自信を見せていた。関係者によると、再審開始決定は想定外だったという。

「放棄する選択肢ない」

 特別抗告できる期間は平日の…

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Source : 社会 – 朝日新聞デジタル

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