石垣明真、阿部浩明
北海道南部の森町で18日に開かれたゴーカート体験イベントで、小学6年の女児(11)が運転するカートが見物客に突っ込み、北海道函館市の吉田成那(せな)ちゃん(2)が死亡した事故で、道警はカートの事故防止や見物人の安全確保など主催者側の安全管理に問題があったとみて、業務上過失致死傷の疑いで捜査を始めた。森署は20日、成那ちゃんの死因は脳挫傷だったと発表した。
イベントを主催したのは函館市内のトヨタ自動車系販売会社の函館トヨタ、函館トヨペット、トヨタカローラ函館、ネッツトヨタ函館の計4社で、委託を受けた新千歳モーターランドが運営していた。主催者などによると、高速と低速の2コースがあり、事故があったのは1周約200メートルの高速コース。女児が運転する1人乗りゴーカートは時速約40キロでカーブを直進し、コースと見物客がいる場所を隔てる三角コーンと樹脂製バーの仕切りを突っ切り、成那ちゃんを含む子ども4人と大人1人に突っ込んだという。
道警は20日、イベント関係者の立ち会いのもと、事故現場の実況見分を改めて行った。事故当日は雨天だったため、この日は路面のブレーキの痕跡などを詳しく調べた。道警は、主催者側が見物客らを防護するブロックなどを設置せず、安全管理を怠った疑いがあるとみて調べている。
主催4社はそれぞれホームページで社長名の謝罪文を掲載した。「お亡くなりになられましたお子様のご冥福をお祈り申し上げますとともに、ご遺族に対し心よりお悔やみ申し上げます」と謝罪。「今回の事故が発生するに至った背景について、イベント運営体制を詳しく振り返り、二度とこのような事故を起こさないために、何が安全対策として足りていなかったのか、しっかりと見つめ直してまいります」としている。(石垣明真、阿部浩明)
Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
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