極夜に太陽、見えないはずの輝き、蜃気楼で水平線上に浮き上がる

 水平線の上にかすかにオレンジ色の光が見える。2020年7月5日午後0時14分、気温は零下29度、1カ月半続く極夜が明けるまで、あと10日。まだ太陽が見えるはずはないのに……。太陽の蜃気楼(しんきろう)だ!

 南極では蜃気楼がよく見える。晴れて冷えた日に、凍った海のはるかかなたに広がる氷山は、浮き上がったり、のびたり、ひっくり返ったり。海氷面近くと、その上の方で、温度が違う大気の層があると、その間で光が曲がって、私たちの目には実際とは異なる像が届く。水平線のすぐ下まで迫った太陽も、浮き上がって見えたのだ。

 原理はわかっていても「極夜の太陽」なんて不思議な気分だ。1カ月以上も陽光がなく、ブリザードに見舞われた日々。ひとときの安らぎの中、かすかな一筋の光さえいとおしい。

25日夜、記者サロン「ようこそ!ペンギンワールドへ」

「南極から地球がみえる」シリーズ第8回「ようこそ!ペンギンワールドへ」 25日(金)午後8時~ ペンギンがいるのは南極だけ?どんな種類が、どこでどんな生活をしている?写真や映像とともに紹介します。参加無料。申し込みは募集ページ(https://ciy.digital.asahi.com/ciy/11007059)またはQRコードから。

 南極には芽吹きの春も紅葉の…

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Source : 社会 – 朝日新聞デジタル

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