標高わずか3メートル、「日本一低い山」として知られる仙台市宮城野区蒲生の日和山で3日、恒例の山開きがあった。津波で流されてしまった蒲生の街の跡に元住民らが集まり、思い出話に花を咲かせながら、山頂に立った。
震災前は高さ6メートルほどの丘で、目の前に蒲生干潟が広がり、人々の憩いの場所だった。津波で山が削られ、別の山を抜いて「日本一」に。一方、集落の跡は物流会社が並ぶ産業用地に姿を変えつつある。
山開き登山を呼びかけてきた佐藤政信さん(76)は「見ての通り復興も進んでいるが、ふるさとを忘れない気持ちは変わらない」と話す。この日の参加者は約100人。昨年再建された高砂神社で安全祈願の後、汗を流しながら短い山道を歩き、それぞれバンザイをして山頂を踏みしめた。(石橋英昭)
Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
Leave a Comment