神奈川県横須賀市で計画中の石炭火力発電所の建設計画をめぐり、簡略化した環境影響評価(アセスメント)の手続きに基づいて国が計画を認める通知を出したのは違法だとして、周辺の住民らが通知の取り消しを求めた訴訟で、東京地裁(品田幸男裁判長)は27日、原告の訴えを退けた。
地球温暖化について裁判を起こす資格(原告適格)を認めず、「新設発電所単体から排出される二酸化炭素(CO2)により、地球規模で進行する温暖化に伴う災害等による被害が有意に増大するものとは認めがたい」とした。
判決について、原告団長の鈴木陸郎さん(80)は「石炭火力発電所では現在、試運転が始まっている。このまま稼働させていいのか。石炭火力の操業を止めるまで頑張りたい」と話した。事業者の東京電力フュエル&パワーと中部電力が出資する「JERA(ジェラ)」は、「当社としてコメントする立場にない」と述べた。
この訴訟が注目されるのは、国の温暖化対策とエネルギー政策に直結するからだ。
石炭火力は世界のCO2排出…
Source : 社会 – 朝日新聞デジタル