次亜塩素酸水の噴霧器を教育現場に設置した福岡県飯塚市が、対応に悩んでいる。約400台を購入して市立小中学校に配ったが、文部科学省から「噴霧の有効性、安全性は明確になっているとは言えない」との見解が出され、活用に足止めをくった形だ。
次亜塩素酸水には除菌効果があると言われていたことから、市教委は小中学29校の各学級に設置しようと計画。約1500万円をかけてそろえ、各校に配った。6月上旬から使用を始める予定だったが、文科省から4日に、噴霧の有効性、安全性に疑問符をつける見解が県を通じて届いた。16日にも次亜塩素酸水の噴霧について「メーカーや関係省庁の情報などを吟味し、使用を判断して」との連絡があった。
22日の市議会福祉文教委員会では、購入した噴霧器を今後どうするのかについての質問が出た。市教委学校教育課の山下弘喜課長は「今は噴霧器は使っていない。今後、活用法のマニュアルを作りたい」と答弁した。
ただ、公的機関が有効性や安全性をはっきり認めない限り、マニュアルも作りにくい。委員会では「しっかりした検証がされない限り使わないで」と要望も上がり、山下課長は「検討したい」と述べた。(徳山徹)
Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
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