歓楽街のはずれで商店街が崩落、大木が建物貫く 行政が悩む権利問題

 ネオンが輝く繁華街のはずれ。

 風俗店が並ぶ通りを過ぎると、さびついたトタン屋根が約10メートルにわたって崩れ落ちている。

 その奥では、古びた建物を大木が突き抜け、屋上で深緑の葉を生い茂らせる。

 宮崎県内最大の歓楽街「ニシタチ」の一角にある商店街「青空ショッピングセンター」の姿だ。

 商店街といっても、屋根が一体化した長屋形式の一つの木造の建物で、小さく区切られた商店の壁と軒先が互いを支え合っている。

 宮崎市や地元の住民によると、この建物が建てられたのは70年以上前のこと。

 最盛期には精肉店や鮮魚店、青果店など約40の店舗が入り、買い物客でにぎわったという。「年末は上野のアメ横のような人出だった」という人もいるほどだ。

 地元の人に親しまれていたが、1970年代ごろからスーパーやデパートが市内に進出すると、徐々に客足が遠のいていく。空き店舗も目立ち、建物の傷みも進んだ。

 いまは食料品店など5、6店舗が細々と営業を続けているだけという。

 大部分を占める空き店舗はガラスが割れ、びっしりと落書きされた壁にひびがはいっている。

 裏通りに面した建物は、全体が大きく傾く。アーケードの屋根に張られたトタン板はさびてところどころで穴があき、青空が見える。

宮崎市は何度も説明会を開いてきたが…

 すでにひどく荒廃した状態だったが、激しい雨が降った7月上旬、建物の一部がさらに大きく崩れた。

 その部分はいま、近寄れないように規制されているが、そもそもなぜ、荒れたまま放置されてきたのか。

 この一角で砂糖と豆類を販売…

Source : 社会 – 朝日新聞デジタル

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