山陰で新型コロナウイルス感染者が初めて確認されてから、島根では9日、鳥取では10日に1年を迎える。7日夕時点で、鳥取の感染者数は全国一少なく、島根は死者ゼロ。なぜ山陰は感染が少ないのか。行政の対策をどうみるのか。島根医科大学(現・島根大学)を卒業するまで島根県で過ごした感染症内科医の岩田健太郎・神戸大学大学院教授(49)に聞いた。
――感染者数が山陰で少ない要因は何でしょうか。
山陰地域の特性を吟味した研究を行うべきではあると思いますが、そういったデータがないのではっきりしたことが言えません。ただ、まず流行地との人の出入りが少ないことがあるでしょう。そして、地域内での人と人との距離(ソーシャルディスタンス)が流行地に比べてずっと長い、という地理的取りえがあるでしょう。
――4月末まで山陰両県の観光業を支援する「#WeLove山陰キャンペーン」が実施されています。感染が抑えられている地域内で、観光促進の施策は歓迎されるべきものですか。
促進してもよいでしょう。ただし、地域外からの人の移動を最低限にし続ける、という前提が重要です。ウイルスを持ち込まれたら、その促進策が感染を広げかねません。
――島根県では「9人以下」や「県外から来た人がいる場合、来県後2週間経過した後で開く」といった目安を示し、経営が厳しい飲食店の支援のため歓送迎会をできるだけして欲しいと知事が呼びかけました。賛成しますか。
賛成しません。コロナ後の世界…
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Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
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