入学予定の新中学1年生の数が当初の見込みより減ったことを報告せず、本来なら3学級の学年なのに4学級の認定を受けたなどとして、大阪市教育委員会は10日、市立中学校の男性校長(57)を戒告の懲戒処分にし、発表した。処分は10月29日付。
市教委によると、校長は今年3月上旬に市教委に対し、入学予定者は121人だと報告。しかし、直後に私立中学に入学する児童が新たに判明したことなどで119人に減った。
国が定める1学級の上限人数は40人のため、新中1の学級数は当初予定の4から3に減ることを、教頭らは校長に指摘した。しかし、校長は聞き入れず、その後も教頭から数回指摘を受けながら、市教委に入学予定者数の修正報告をしなかった。市教委は新中1は4学級だと認定し、4月からの教員数も適正数より2人多く配置した。
4月の入学式後に校長が入学者数が119人だったことを市教委に報告したことで、事態が発覚した。
校長は市教委の調べに「私の思い込み」で、4学級が認められる121人が入学してくると考え、「安心してしまった」と説明。
「校長の指示が教職員にとって絶大であることを重く受け止めている」などと述べているという。
市教委によると、生徒や保護者の混乱を避けるため、現在も4学級で運営しているが、来年4月に生徒数が120人以下の場合は3学級になるという。
市教委が調べた限りでは、今回のような事態は過去に例がないという。担当者は「児童生徒数の増減があればその都度報告するよう、学校に周知を徹底する」としている。(宮崎亮)
Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
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