殺人事件の賠償「代執行制度を」 遺族の会が必要性訴え

長妻昭明

 殺人事件の遺族らでつくる「宙(そら)の会」が16日、東京都千代田区で総会を開いた。総会後に会見を開き、国が支払い能力のない加害者に代わって賠償金を肩代わりする「代執行制度」の必要性を訴えた。

 同会によると、殺人事件の遺族が加害者を相手取った民事訴訟で賠償が認められても、加害者に支払い能力がないケースは少なくない。そのため国が賠償金の支払いを肩代わりして、のちに国が加害者から回収する制度の確立が必要という。

 小林賢二会長(77)は、殺人事件などで死亡した被害者遺族に支払われる遺族給付金の増額を国が検討していることに触れ、「スズメの涙の給付金ではなく、急ぐべきは生活再建で一刻も早く代執行制度を確立して遺族を救済して欲しい」と訴えた。同日、代執行制度の確立を求める陳情書を国に送ったという。

 ほかに、DNA捜査の法整備化や死刑制度存置を訴える提言書も国に送ったという。(長妻昭明)

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Source : 社会 – 朝日新聞デジタル

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