母からライン「家まで水が」 ブルゾンちえみが見た真備

 西日本豪雨で岡山市の実家が浸水したブルゾンちえみさん。多忙な仕事の合間を縫い、大規模浸水した岡山県倉敷市真備町地区へボランティアに駆けつけた。1年を経て、当時を振り返った。

え? そこまで

 ――豪雨で実家が被災したそうですが、どんな状況でしたか。

 「雨がやまない」と、岡山市東区にある実家の母親からLINEでメッセージが届きました。心のどこかで大丈夫だと思っていました。けれど「家の中まで水が来ている」と。だんだんやばい雰囲気が伝わってきました。「ちょっと避難するわ」と伝えられた時、「え? そこまで」という感じでした。

 ――どれくらい浸水したのですか?

 地域の川が氾濫(はんらん)しちゃったから。1階が腰の高さくらいまでつかったそうです。1階のものは全部ダメになりました。

 ――ボランティアに出向かれたそうですね。

 昨年8月、真備町地区に行きました。あの時はいろんな情報が飛び交っていて、自分の目で確かめないと気が済みませんでした。プライベートで、ボランティアの特設サイトから応募しました。

 ――どんな作業を?

 配属されたのは浸水した家。5人グループによる手作業です。すでに乾いた状態でしたが、壁をはがして、がれきや断熱材などを袋に詰めて捨てます。機械じゃできない、地道な作業でした。みんな「やるしかねえ」みたいな空気になっていて、逆にエネルギーをもらいました。

 ――活動中の名札を本名にするか芸名にするか迷ったそうですね。

 ブルゾンでもいいんですけど、「ここにブルゾンいますよ」って、アピールしている感が出るじゃないですか。かといって本名を書くと、私の顔はこれなのに本名はあれなんだ……ってなる。結局「ブルゾン」にしました。

 ――交流もされたとか?

 地域の避難所に休憩時間に行きました。子どもたちも歓迎してくれて、私もできるだけサインに応じました。現地でどう行動するのが正しいかわからないですが、喜んでもらえるんだったらそれが一番。だからメイクもしました。すっぴんよりは、喜ばれるだろうと思ったからです。

■「35億」子どもたち…

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Source : 社会 – 朝日新聞デジタル

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