能登半島地震で大きな被害を受けた石川県輪島市中心部では20日、避難先から被災した自宅に戻り、片付けや大切な物を探す人の姿が見られた。
午前中、竹中正治さん(62)は道路をふさぐように倒壊した同市鳳至町の自宅を訪れた。昨年3月に亡くなった母親の遺骨を探したが、屋根が崩れ落ち、めちゃくちゃになった家の跡から見つけ出すのは厳しく、一緒に避難する妻の黒いマフラーを持ち出すのが精いっぱいだった。「途方に暮れている。家を早く片付けたいが、一人では難しい」
日没後、同じ町内の自動車整備業の男性(41)は、大きく傾いた真っ暗な自宅内で、ライトを持って片付けをしていた。元日の地震発生前、新年のあいさつ回りで着用したスーツを見つけた。「酒のマイカップや、自分たちが使っていたものがつい目に入ってしまう。息子の太鼓のバチを探している」と話していた。(長島一浩)
Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
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