中曽根康弘元首相の内閣と自民党による「合同葬」に、今年度予算の予備費から9643万円が拠出されることに批判が集まった中で、民主党政権下でも「元首相の合同葬」や「国葬」が開かれていたなどとする情報が拡散している。しかし、これは「誤り」だ。そもそも民主党政権下では参議院議長の「議員葬」が開かれていたが、元首相の合同葬は開かれていない。また、戦後の日本では国葬と呼ばれた葬儀は1度しか開かれていないからだ。BuzzFeed Newsはファクトチェックを実施した。【BuzzFeed Japan/籏智 広太】
拡散している9月25日のツイートでは、批判を受け広がった「#中曽根の葬式に税金出すな」というTwitterのハッシュタグに言及。Wikipediaの画像を貼り付け、以下のように述べている。 《民主党政権下でも内閣と合同の葬儀が行われています。
元総理の葬儀を国が行う事がさも異常な事のように騒いでる方々は「国葬」という文化を知らないのでしょうか?今騒いでる方は民主党政権でも騒いでましたか?》 このツイートは2000以上リツイートされ、5000以上いいねされるなど拡散しているが、誤りだ。 まず前提として、画像にある宮沢喜一元首相の内閣・自民党合同葬が開かれたのは2007年8月28日のこと。当時は第一次安倍政権下であり、民主党政権下ではない。 ツイートされた画像はWikipediaの「国葬」から引用されたものだ。この項目では9月11~25日まで宮沢元首相の国葬が「2011年8月28日」にあったと誤記されていた。 ツイートした人物は、この点をそのまま誤引用していたとみられる。Wikipediaはその後、修正されている。 なお、BuzzFeed Newsが確認したところ、過去10例の元首相経験者の「合同葬」「国葬」「国民葬」のうち9例は自民党政権下で、1例は自民党を含んだ連立政権下(自民・社会・さきがけ連立の村山富市内閣)で開かれていた。
Source : 国内 – Yahoo!ニュース
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