民泊施設を受取場所にして覚醒剤を密輸したとして、福岡県警は中国籍の住居不詳、無職ゼエン・ユ・ロン容疑者(37)を覚醒剤取締法違反(営利目的輸入)などの疑いで逮捕し、23日に発表した。県警は、宿泊者が目立ちにくい民泊の特性を利用したとみている。
発表によると、ゼエン容疑者は他の複数人と共謀し、覚醒剤約1・4キロ(末端価格約8400万円)を隠したカップ麺などの荷物を4月7日、タイから郵便で輸入するなどした疑い。「友人に言われて荷物を受け取っただけ。中身は知らなかった」などと、容疑を否認しているという。
荷物は同9日に福岡市の郵便局に届いたが、局内の門司税関の出張所で職員が検査し、覚醒剤を発見。別物にすり替えて発送先の同市南区の民泊のアパートに送ると、滞在していた一室の玄関先でゼエン容疑者が直接受け取ったという。
門司税関は5月22日、ゼエン容疑者を関税法違反(輸入禁止貨物の輸入未遂)の疑いで福岡地検に告発した。(島崎周)
Source : 社会 – 朝日新聞デジタル