小川聡仁 森直由
5月末に閉園した神戸市立須磨海浜水族園(同市須磨区)の旧サイトを模した偽サイトが3年前に開設され、海外のオンラインカジノに誘導していることが、市への取材で分かった。インターネット上の住所に当たるサイトのドメインは、権利が切れて第三者に渡っていた。
偽サイトは、検索などで誰でも表示することができる。デザインは旧サイトをコピーしたものと見られ、トップページの上部には「須磨海浜水族園」とある。イルカやペンギンの写真、園内案内なども掲載されている。
カジノへの誘導の他にも、「カジノゲームをプレイすることで、須磨海浜水族園に行ったかのような気分を味わうことが出来ます」など、カジノの魅力やIR法案に言及している。
市によると、旧サイトは指定管理者の変更に伴い旧管理者が2020年6月に削除し、ドメインも手放した。このドメインは同年9月ごろ第三者に取得され、偽サイトが作られたとみられる。市は取得者を特定できていない。
市は昨年9月に偽サイトを把握。同園や弁護士、県警と相談してきたが、「有力な対応策が見当たらなかった」(担当者)という。
市は今後、同様の事案がないか調査し、指定管理者が変わる時にホームページのドメインを引き継ぐなどのルール作りを検討するという。
同園は7日から現在の公式ホームページで「当水族園はそのようなサイトとは一切関わりはございません」と注意喚起している。(小川聡仁、森直由)
有料会員になると会員限定の有料記事もお読みいただけます。
Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
Leave a Comment