水産業のまち宮城県石巻市で28日、漁船で働くインドネシアの若者たちと日本人のチームが、サッカーで対戦した。技能実習生や特定技能外国人と、地域との交流の機会をつくろうと、関係者の奔走で実現した。
インドネシアチームの名は「ガルーダ」。数年前から漁が休みの週末に集まって練習するようになり、メンバーは30人以上いる。交流試合を企画したのは、彼らが礼拝に通うモスクを運営するバングラデシュ人のソヨド・アブドゥル・ファッタさん(53)。相談を受けた石巻サッカー協会が社会人選手の選抜チームを組んだ。
試合は4対2で石巻選抜の勝利。ガルーダの監督兼選手カシワンさん(32)は「日本人と試合がしたいとずっと思ってきた。楽しかった」。石巻選抜の渡辺大輔監督(41)は「石巻は東日本大震災以降、若者が減ってサッカーも下火になっていた。インドネシアの人たちのおかげで、また盛り上がれるんじゃないか」と話した。
石巻で働く技能実習、特定技能の外国人は約1千人。ソヨドさんは来年はベトナム人やミャンマー人のチームにも呼びかけ、「ミニ・ワールドカップ」にするつもりだ。(石橋英昭)
Source : 社会 – 朝日新聞デジタル