太平洋と接する地域を中心とした16カ国の軍の指揮官が16日、自衛隊の基地や駐屯地を訪れ、離島防衛で重視される「水陸両用作戦」に関する訓練や装備品を視察した。日米が初めて共催した国際会議の一環で、海洋進出を強める中国を念頭に、日米の連携を示すことで各国に結束を呼びかける狙いがある。
16カ国は対中国で日本と連携を深める英仏豪、南シナ海での中国の活動に反発するフィリピンのほか、カナダやチリ、韓国などで、日米を含め66人の指揮官が参加。強い権限を持つ将官クラスが多く「島を守る作戦の重要性を改めて各軍に認識してもらう効果が見込める」(自衛隊関係者)。参加国の中には中国を脅威に感じ、有事に際して日本に積極的に協力する考えを示す国もあるという。
指揮官らは横須賀基地で揚陸艇、木更津駐屯地で陸上自衛隊と米海兵隊による訓練などを視察。陸自トップの吉田圭秀(よしひで)陸上幕僚長は記者会見で「多国間協力を進め、望ましい安全保障環境を醸成する」。ラダー米太平洋海兵隊司令官は「抑止がうまくいかなければ戦って守る」と話した。
Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
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