国吉美香、光墨祥吾
13日午前9時35分ごろ、沖縄県嘉手納町の水道管工事現場で「白煙が上がっている。不発弾かもしれない」と目撃者から110番通報があった。県警や消防によると、重機が不発弾にあたり発煙。女性作業員1人が呼吸困難を訴え病院に搬送された。意識はあり、命に別条はないという。
嘉手納署によると、発生当時は掘削作業中で、重機のショベルの部分が地中にあった不発弾にあたって発煙。さらに30分後、破裂音を出して白煙を上げたという。弾は太平洋戦争中に投下されたものとみられ、回収した自衛隊によると米国製の81ミリ迫撃砲弾で、煙幕を張るために使用される「黄リン弾」だった。
現場は町道で、近くには漁港や住宅街がある。署は一時、付近を通行止めとし、住民に窓から離れて外出を控えるよう呼びかけた。太平洋戦争末期、地上戦が繰り広げられた沖縄では約20万トンの爆弾が投下されたといわれ、近年の平均処理量から試算すると、すべての処理を終えるにはさらに100年ほどかかる。(国吉美香、光墨祥吾)
Source : 社会 – 朝日新聞デジタル