国吉美香
沖縄県石垣市は31日、中山義隆市長が同市の尖閣諸島について、昨年に続いて2度目の海上視察を実施したと発表した。初めて小型無人機ドローンを使用した撮影も行ったという。魚釣(うおつり)島の斜面の崩落が進んでいるため、市は今後、上陸して詳細な調査をしたいと意欲を示している。
市によると、視察は1月29~30日、石垣島周辺海域の保全などを目的として、調査を委託する東海大学の調査団や市議ら約20人で行った。尖閣諸島周辺では30日午前7時半から正午まで、魚釣島、北小島、南小島などの周辺を航行し、水質調査や漂流ゴミの実態把握などを行ったほか、ドローンを使用して魚釣島の外観も撮影した。市は、調査結果を海域の利活用に生かしたいとしている。
第11管区海上保安本部によると、30日午前2時50分ごろから午後1時50分までの間、中国海警局所属の公船計4隻が一時領海に侵入した。調査船と並走するような動きをみせ、海保の巡視船が退去するよう警告して対応にあたったという。接触などはなかった。
昨年までの調査で、魚釣島全体でヤギによる食害が広まっている可能性があることがわかっているという。市の担当者は「斜面の崩落の状態など、詳しく知るために、市としては上陸して調査をしたいと思っている」と話している。(国吉美香)
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Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
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