ひとりの芸妓(げいこ)がこの夏、京都の花街・祇園を去った。沖縄県出身のつる葉さんだ。2007年春に舞妓(まいこ)としてのデビュー「店出し」をした時には、長い歴史がある祇園でも珍しい沖縄出身の舞妓が誕生したと話題になった。結婚するのを機に引退を決意したつる葉さんは「(置屋の)おかあさんやおねえさん方、同期や後輩に恵まれて幸せでした」と笑顔で話した。
芸妓が円満に花街を去る際は「引き祝い」と称し、「引祝」と書かれた三角の和紙に芸妓名と本名を書き、関係者に配る。
「長々とおおきに。お世話になりました」。今月20日、つる葉さんは、ふだん芸舞妓の着物を着付ける男衆(おとこし)と、なじみのお茶屋など約30軒をあいさつに回った。「寂しくなるなあ」「また遊びに来なさい」。次々とねぎらいの声がかかった。京舞井上流の家元、井上八千代さん(62)からは「これからうまくいきますように」との言葉をもらったという。
つる葉さんは那覇市の小学校に…
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Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
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