参院議員を失職した河井案里氏(47)=公職選挙法違反(買収)罪で有罪確定=の参院選広島選挙区での選挙運動をめぐり、共謀して車上運動員に違法な報酬を支払ったとして、同罪に問われた高谷真介被告(44)の判決が16日、広島地裁であった。杉本正則裁判長は懲役1年6カ月執行猶予5年(求刑懲役1年6カ月)を言い渡した。高谷被告側は控訴するかどうか明らかにしていない。
高谷被告は、案里氏の夫で元法相の衆院議員・克行被告(57)=同罪で公判中=の元政策秘書。判決は、報酬額の決定権が克行議員にあったとした上で、高谷被告は克行議員に確認して違法な報酬額を陣営関係者に伝えたと指摘。「実行行為そのものではないが、犯行実現の主要な過程に関与した」として共謀を認定し、無罪主張を退けた。
判決によると、高谷被告は2019年7月、車上運動員をとりまとめた男性(55)=同罪で有罪確定=らと共謀し、車上運動員14人に法定上限の2倍の日当3万円を支払った。
案里氏は、参院選の票のとりまとめを依頼するため広島県議4人に160万円を渡したとして同罪で有罪が確定し、当選が無効になった。(西晃奈)
Source : 社会 – 朝日新聞デジタル