昨年7月の参院選をめぐり、前法相で衆院議員の河井克行容疑者(57)と妻で参院議員の案里容疑者(46)が公職選挙法違反(買収)容疑で逮捕された事件。捜査の「局面」を変えたのは、あるリストだった。 「ドンピシャリ!」
今年3月半ば、広島市内の取調室。河井案里容疑者(46)=公職選挙法違反(買収)容疑で逮捕=の公設秘書、立道(たてみち)浩被告(54)=同罪で一審有罪判決=に検事がこう言った。
逮捕後勾留中の立道被告が、毎月の給与とは別に案里議員の夫で前法相の克行容疑者(57)=同容疑で逮捕=から現金30万円を受け取ったと検事に伝えたときだ。その額と受け取った日時が、「合致」したからだという。
何と合致したのか。一連の河井夫妻による買収疑惑の捜査が本格化した後、聴取を受けた議員らの間でこう呼ばれた文書がある。
「買収リスト」
今年1月以降、車上運動員に法定上限を超える報酬を支払った疑いで夫妻の事務所や自宅などを捜索。パソコンからデータを復元して入手したという。河井夫妻が、いつ、誰に、どれだけの現金を渡したかを記したものとみられる。立道被告は関係者に、「詳細な資料を検察は持っていると思う」と話したという。
そもそも事件は、週刊文春(電子版)が昨年10月末、車上運動員への違法報酬疑惑を報じたことを機に動き始めた。だがこのリストの入手から、捜査の「局面」は変わった。
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Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
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