昨年7月の参院選広島選挙区をめぐる買収事件の25日の初公判で、広島の地元議員らに現金を提供したとして公選法違反(買収)の罪で起訴された河井克行前法相(57)と妻の案里参院議員(46)は無罪を主張した。地元関係者からは「裁判の行方を見守るしかない」「夫妻から心が離れた」などの声が聞かれた。 「ずっと応援してきただけに残念。被告として法廷に立つ姿をみると寂しい思いがする」。同じ宮崎県出身者として案里氏を応援してきた広島宮崎県人会の河野次郎会長は肩を落とした。「地元では現金受領を認め、公職を退いた方もいる。夫妻の主張が通る可能性は低いのではないか」 広島県安芸太田町の克行氏後援会の藤本忠則会長は「地元の人は夫妻から心が離れた。応援は続けられない」と言葉少な。一連の疑惑発覚以降、夫妻から後援会への説明はないままだという。 藤本会長は、克行氏から現金を受け取った地元議員らが刑事処分を受けていない点にも言及し、「違法行為があるなら双方罪に問われるべきだ」。案里氏陣営の元スタッフの男性も「金銭を贈った側、もらった側の双方が罪に問われるのが筋だ。検察は徹底的に追及してほしい」と求めた。 有権者からも厳しい声が上がる。前回衆院選で克行氏に投票したという広島市安佐南区の自営業男性(42)は「受領を認めた地元の首長も辞職している。(克行氏が)議員辞職するのが本来先だった」と指摘。同市安佐北区の男性会社員(29)は「説明や弁解もないままなので応援できない。仮に無罪になっても政治家としては信用できない」と突き放した。
Source : 国内 – Yahoo!ニュース