河村市長「きたんのない意見聞きたかった」 差別発言検証委の調査に

 名古屋城天守の木造復元のバリアフリー対策をテーマにした名古屋市主催の市民討論会で差別発言があった問題で、市の検証委員会は20日、第3回会合を開いた。河村たかし市長がヒアリング調査に対して「討論会ではきたんのない市民の意見を聞きたかった」と話していたことが報告された。

 6月にあった市民討論会では、計画されている木造天守にエレベーター設置を求めた障害者の男性に対し、他の参加者から「我慢せい」「ずうずうしい」などと差別発言が相次いだ。会場には河村たかし市長ら複数の幹部職員もいたが、誰も差別発言を止めず、その対応に批判が集まった。

 検証委では10月末までに河村市長や副市長らへのヒアリング調査を実施。河村市長は差別発言を受けた男性については「傷つかれた方の思いを考えると非常に胸が痛む」といった趣旨の話をしているという。

 外部有識者の委員からは、「市民討論会」では市民同士の意見の対立が想定できたとの意見があり、市の事前の対策や準備についての検証も進められている。ヒアリング調査の内容も踏まえ、検証委は年度内にも再発防止策も盛り込んだ中間報告書をまとめる予定だ。(寺沢知海)

Source : 社会 – 朝日新聞デジタル

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