河野氏、女系天皇検討に言及 ポスト安倍で違い明確化

 河野太郎防衛相は23日夜のニコニコ動画のインターネット番組「防衛大臣 河野太郎と語ろう」で、皇位継承のあり方について、安倍政権が慎重な女系天皇も含めて検討する必要があるとの認識を示した。自民党総裁選への立候補を明言する「ポスト安倍」の一人として、現政権との違いを明確にした。

 河野氏は定期的にインターネットで生放送を行い、事前に受け付けた視聴者からの質問に答えている。今回も「女系天皇をどう思っているのか?」との質問を受け、持論を説明した。

 河野氏はまず、「天皇家は(父方に天皇の血を引く)男系で千年以上きている。続くなら男系がいい」と強調。その上で「(皇后の)雅子さまや(秋篠宮妃の)紀子さまを見て、皇室にお嫁入りしてくれる人が本当にいるだろうか。男の子を産めというプレッシャーがものすごくかかってくる」と述べた。男系男子に限った皇位継承のあり方に疑問をにじませた形だ。

 さらに、女性皇族が結婚後も皇室にとどまる「女性宮家」の創設を念頭に、「今は結婚すると女性は皇室から外れるが、女性も皇室の中に残す」と言及。それを前提に「(皇位継承資格のある男系)男子がいなくなった時は、(天皇家の長女)愛子さまから順番に、女性の皇室のお子さまを天皇にしていくというのが一つある」と語った。

 河野氏は2016年10月のブログでも「男系、女系に関わらず皇室の維持を図るべき」と指摘。女性宮家の創設を可能とし、皇位継承のルールを天皇の子なら男女を区別しない「長子(第1子)優先」に改めるなど、女性・女系天皇を可能とする皇室典範見直しを提言している。

 父方に天皇を持つ女性天皇は歴史上も存在したが、母方だけに天皇の血を引く女系天皇は例がない、とされる。皇室典範の1条は「皇位は、皇統に属する男系の男子が、これを継承する」と定めている。(寺本大蔵)


Source : 社会 – 朝日新聞デジタル

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