戦後すぐの火災で焼損し、原則非公開の奈良・法隆寺の金堂壁画(国重要文化財)が、境内にある収蔵庫を改修して一般公開される見通しになった。調査研究を続ける保存活用委員会(委員長=有賀祥隆〈よしたか〉・東京芸大客員教授)が18日、公開による劣化を最小限にするため、風除室の新設などを求める提言をまとめた。
壁画(7世紀後半~8世紀前半)には仏の世界や菩薩(ぼさつ)が描かれ、インドのアジャンター石窟群(せっくつぐん)や中国・敦煌(とんこう)の莫高窟(ばっこうくつ)の壁画と並び、仏教絵画の至宝とたたえられる。1949年の金堂火災で焼損。52年にできた収蔵庫で保管されている。
寺は一般公開をめざし、2015年に文化庁と朝日新聞社の協力で同委員会を設置。8年にわたって調査を進めてきた。
提言では、壁画は直ちに修理…
Source : 社会 – 朝日新聞デジタル